(続)ごんぼねっこ日記

ジサマは、中学校の元教師。定年退職した日まで精いっぱい勤めたあげたつもりだったが、結局、育ててもらったのはジサマのほうだった。子どもたちはすごい。そしてバサマはもっとすごい。みんなに感謝の気持ちいっぱいで生きている。

   

怖かった…

夢を見た。

怖くて目が醒めた。

* * *

しっかり覚えている。

 

狭い崖のようなところの階段を登っていた。

なんでこんなところを…

そう思いながら、恐る恐る前の人に続いていた。

途中で、方向転換をしなければならないところに来た。

怖い…。

つかむところがない。

後ろにも人が詰まっているし…

戻れない。

 

と、前のおばさんが落ちた。

「だめだ~!」と叫んでいった。

20メートルもあろうか、真下はコンクリート。

「あ~っ!」

ドスンという音と一緒に目が醒めた。

* * *

恐ろしかった。

なんでこんな夢を見るんだろう…。

なんでこんなにはっきり覚えてるんだろう…。

とにかく怖かった。

* * *

昔は、夢を見てよく笑った。

可笑しくてたまらない夢をよく見たものだった。

声を出して笑って目が醒めた。

目が醒めても可笑しくて、笑いをこらえるのが大変だった。

* * *

あの頃は、いつも難しい顔をしてばっかりいた。

簡単なこともわざわざ難しく考えていた。

可笑しくてたまらない夢は、その反動だったのだろうか…。

 

とすれば、今、怖い夢ばっかり見るということは、

今の毎日が楽しくて平和だから、その反動なのか…。

せめて夢の中でくらい怖い思いをしろ、と 神様がやっかんでるんだ。

きっとそうだ。